コラム

2026/10/25 コラム

家族が逮捕されたら、まず何をすべき?弁護士が教える「最初の72時間」の対応

家族が逮捕されたら、何から手をつければいいのか分からず、不安なまま時間だけが過ぎてしまう方は少なくありません。逮捕から最初の72時間は、その後の処分や早期の釈放を左右する非常に重要な時間です。家族が逮捕されたらまず何をすべきか、やってはいけないことは何か、刑事事件を専門とする弁護士が分かりやすく解説します。

監修:弁護士 丸山和彦(はなぞの綜合法律事務所 刑事事件相談室) 弁護士紹介はこちら

家族が逮捕されたら何時間以内に弁護士に連絡すべき?

家族が逮捕されたら、何よりもまず弁護士への連絡を急ぐことが重要です。目安は逮捕直後、できれば24時間以内です。警察官は逮捕から48時間以内に事件を検察官へ送致するか釈放するかを決め、検察官はさらに24時間以内(逮捕から72時間以内)に裁判官へ勾留を請求するかどうかを判断します(刑事訴訟法203条・205条)。この間、本人は家族であっても面会(接見)できないことが多く、弁護士(私選弁護人)だけが時間・回数の制限なく本人と接見できる立場にあります。早く連絡するほど、本人の供述内容や今後の見通しに弁護士の意見を反映させやすくなります(刑事手続き全体の流れについては法務省:検察庁と刑事手続の流れも参照)。

逮捕から数日間の大まかな流れ

  • 逮捕後48時間以内:警察官が事件を検察官に送致するかどうかを判断
  • 送致から24時間以内・逮捕から72時間以内:検察官が裁判官に勾留を請求するかどうかを判断
  • 勾留が決定すると、原則10日間(延長で最大20日間、逮捕からの身柄拘束は最長23日間)の身柄拘束が続く
  • 勾留中に、起訴するか不起訴(釈放)にするかが検察官によって判断される

家族は面会(接見)にすぐ行っても大丈夫?

多くのケースで、逮捕直後は家族の面会が制限、または「接見禁止」とされていて会えません。一方、弁護士であれば原則として時間・回数の制限なく本人と接見できます。家族がまず弁護士に相談し、本人の状況を弁護士を通じて確認してもらうのが現実的な第一歩です。

差し入れは何をすればいい?

衣類や日用品、書籍などは差し入れ可能な場合がありますが、留置施設ごとに細かい規則があり、何がいつ渡せるかは状況によって異なります。手紙(信書)についても、接見禁止がついている場合は制限されることがあります。差し入れを検討する際は、まず弁護士に施設側のルールを確認してもらうことをおすすめします。

取調べで「黙秘権」を使うとどうなる?

家族が逮捕されたら、本人の取調べでの対応も気になるところです。黙秘権を使ったこと自体は、法律上不利な扱いを受けません(憲法38条1項)。ただし実務上、取調官から様々な形で供述を促されることがあり、何も分からないまま対応すると、意図せず不利な供述調書が作成されてしまうことがあります。話すべきこと・話さなくてよいことの判断は事案ごとに異なるため、取調べが始まる前に弁護士と方針を相談しておくことが重要です。

調書に署名・押印していいの?

内容に誤りや違和感がある場合は、署名・押印する前に訂正を求めることができます。調書は一度署名すると、後から「言った内容と違う」と主張しても訂正が難しくなります。読み上げられた内容が自分の認識と違う場合は、その場で訂正を申し出てよいという点を、本人にも知っておいてもらう必要があります。

国選弁護人と私選弁護士、何が違う?

家族が逮捕されたら、弁護士の選び方も重要なポイントです。対応できるタイミングと選び方が異なります。国選弁護人は原則として勾留が決定した後に選任され、本人や家族が弁護士を選ぶことはできません。私選弁護士であれば、逮捕直後から家族の依頼で動き始めることができ、弁護士を自由に選べます。初動の72時間を重視するなら、私選弁護士への早期相談が有効な選択肢です(私選弁護士と国選弁護人の違いについて詳しくはこちら)。

示談をすればすぐ釈放される?

示談が成立しても、その場で即座に釈放されるわけではありません。ただし、被害者との示談が成立していることは、勾留の必要性や不起訴の判断、執行猶予の可能性などに大きく影響します(不起訴処分と弁護活動について詳しくはこちら)。家族が逮捕されたら、示談交渉の進め方も含めて早めに弁護士に相談することをおすすめします。

家族が逮捕されたら、やってはいけないことは?

  • 被害者や関係者に直接連絡を取ろうとすること(事件への干渉と見なされる可能性があります)
  • SNSや周囲に事件の詳細を書き込むこと(本人や被害者の不利益につながるおそれがあります)
  • 弁護士を通さずに、本人への伝言内容を警察官に依頼すること(意図せず不利な情報として扱われる可能性があります)
  • 「大丈夫だろう」と様子を見て連絡を先延ばしにすること(72時間は想像以上に早く過ぎます)

東大阪市・八尾市でご家族が逮捕された方へ

はなぞの綜合法律事務所 刑事事件相談室では、東大阪オフィスと八尾オフィスの2拠点で、家族が逮捕されたらすぐにご相談いただけるよう、逮捕されたご家族からのご相談を承っています。逮捕直後の対応は時間との勝負です。弁護士費用については弁護士費用のご案内をご覧いただき、まずはお問い合わせページからご相談ください。

   

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